園・園庭にできること:自然と共生する世界へ

〜園・園庭にできること:自然と共生する世界へ〜k

こんにちは。

昨年度末までの記事「生き物の多様性が保たれた社会へ」「ネイチャーポジティブな保育・園へ」「多様な生き物が暮らす場所を」の続きです。(しばらく開いてしまってごめんなさい)

私たちの暮らしを支える自然環境が劣化する中、世界各国が議論し目標を定めてきた、
・2050年ビジョンとしての「自然と共生する世界(Living in Harmony with Nature)」
・2030年の「ネイチャーポジティブ(自然再興)」の実現

ネイチャーポジティブに向けての、
・「30 by 30」の達成
・「自然共生サイトOECM)」の設定・管理

についてご紹介してきました。

では、あなたの園では、どんなことができそうですか?

もし園庭が、豊かな自然環境を有し、地域の生き物に詳しい方と連携しながら園庭の生物調査していけるのであれば、「自然共生サイト」に申請されると良いのではないかと思います。

また、「自然共生サイト」の登録はしづらい…ということでも、

あなたの園庭に植物など生き物が暮らしやすい環境があることで、そこが棲家になったり、地域の様々な自然地が点在していくことで棲家がつながっていくことで、生き物には暮らしやすくなるんでね。

この、

生物の移動が可能であるようにつながれた状態の生息地のネットワークを、エコロジカルネットワーク(生態系ネットワーク)といいます。

下の絵の黄色く囲った部分が、園庭に該当します。

一つ一つの緑(自然地)は小さくても、その緑が、大きくて豊かな自然地(供給地)や中規模な自然(拠点:神社など)があり、それらを、点在する緑(園庭や小さな公園、家の庭や田畑)や回廊状の緑(街路樹や道脇の草地)がつなぎ、切れることなく緑があることが、生き物、特に動物が生きていく上で大切なんですね。


出展:東京都港区 生物多様性緑化ガイド https://www.city.minato.tokyo.jp/ryokukasuishin/tayousei/documents/02_eco_net.pdf

ですので、「私たちの園庭って地域の生き物たちにとっても大切な場所なんだな〜」と思って、自然を少しずつでも育てて、地域の緑をつないでいただけると嬉しいです。^^

園庭研究所 石田佳織

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これまでの園庭研ブログ記事(2012~2022):心と体と学びとはぐくむ園庭づくり