動物飼育と園庭と、生きること

最近プライペートで、鶏を飼い始めました。

日本在来の小地鶏(コヂドリ)/別名:土佐地鶏という小さめで穏やかな品種と、ボリスブラウンという一般的な大きさの品種です。 (画像はコヂドリ)

鶏を飼うのは、小学生以来なのですが、「良い!!!」です。

野の中(小屋の外)で草や虫をついばみ、のびのび歩いている彼らを見ていると、なんだか「生きる」ことをダイレクトに感じて、頭も体も変な力が抜けてリラックスしてきます。^^

合わせて、彼らも草木も虫も自分も、みな繋がり共に生きている感覚が、とても幸せです。

けれど今、日本の園では(小学校も)、鳥や哺乳類などの比較的大きな動物の飼育はかなり減っているようです。

江戸川区の保育所での動物飼育実態調査を行った柿沼美紀ら(2001)は、保育者の懸念材料として

・病気の対応
・アレルギー児への対応
・死の扱い
・週末および長期休暇の対応

が問題として挙げられたことを示しています。

比較的大きな動物飼育として従来それなりに飼育されていたインコやニワトリですが、近年はより一層アレルギーへの対応や感染症が懸念し飼育していない/やめた、という声も時々伺います。

(※鳥インフルエンザが毎年ニュースに挙がりますが、鳥インフルエンザは鳥特有のウィルスであり、鳥が重症になる割合は高くなく、さらに人への感染は稀なようです。これまで報告があったのは、感染した鳥やその排泄物、死体などに濃厚な接触があった場合。参考:厚生労働省日本野鳥の会

けれど…。

やはり、改めて比較的大きな動物と共に暮らすことは、人にとって「生きる」ことを体感させてくれて、良いなぁと感じます。

(もちろん犬や猫もなのですが愛玩化されているので、半野生的なニワトリやヤギ、ウサギなどの家畜の方が「生きる」をより感じやすいように思います)

ご飯を探して食べる姿。

仲間と喧嘩したり集ったりする姿。

子どもを産み、命を繋いでいったり、

死んで大地に還っていく様。

草や虫を食べ、うんちが土の栄養になり、と生き物の同士で命が繋がっていく様。(食物連鎖)

などなど。

子どもたち。そして先生方や保護者の方々にとっても、きっと素敵な暮らしになることと思います。

動物飼育は難しさもありますが、ぜひ、お住まいの地域の獣医師会の方々にお力添えいただきながら、楽しんでいただければと思います。日本獣医師会 学校動物飼育支援

園や学校での動物飼育については、こちらでも詳しくご紹介しています。
園での動物飼育からはぐくまれるもの~動物飼育1
動物自身が健康で安心して暮らせる環境づくりを~動物飼育2
園でのウサギの飼い方~動物飼育3
アレルギーへの対応~動物飼育4
園庭では、どのような育ちがある? 7:飼育動物
動物を育てる責任と、お仕事 千葉県和光保育園さん園庭7

園庭研究所 石田佳織

※すみません、上記の記事は以前にも書いておりました。この続きの「虫とり〜子どもの育ちにとっての大切さ〜」は前ブログでご覧いただけます。

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これまでの園庭研ブログ記事(2012~2022):心と体と学びとはぐくむ園庭づくり