△△をいかした立体園庭 2

明けましておめでとうございます。2023年もお一人お一人にとって豊かな一年となりますように。


さて、中野みなみ保育園さん園庭 「△△をいかした立体園庭1」の続きです。(その前の記事:園の真ん中に〇〇

中野みなみ保育園さん園庭。

決して面積が広くはないですが、東西の高さが異なる立地環境を逆手にとって縦方向にも空間ひろげられ、多様な環境を園庭に取り入れられているんですね。(発想がすごい!)

さらに横方向も工夫されています。

(園舎から出て)園庭の中央は築山、右側は田んぼと段々になった菜園、左側は草地や物置となっています。(物置の屋根部分はデッキ)

斜面を活かした段々畑と田んぼ。画像手前が園庭中央の斜面+築山。

横方向にエリア分けすることで、広さはなくても、子どもの経験をしっかり確保されています。
(もちろん面積が大きいと広々と活動できますが、「子どもの経験」で考えると必ずしも広さは必須ではなく、その経験をできる場があるかどうかが重要なんですね。

そして、斜面を登った先の北側の道路から入ったところ、つまり3階部分には、果樹など様々な樹木が植えられています。

ここでも、斜面を上がったところ(園庭出て右側)から、木々の小道を通っていくと、デッキが広がる、というように横方向に空間分けをして、それぞれの空間を子どもが楽しめるようにされています。

様々な草木に囲まれた小道
小道を抜けるとデッキに。デッキは物置の屋根を活用したもの。

こうした縦横に余すことなく工夫された環境のもと、子どもたちは身体運動、五感、仲間との交流、自然との関わりと様々な経験ができるようになっているんですね!!

ここまでの立体的な工夫を行うには、長橋園長先生の環境設計のセンスあってこそだと思いますが、でも、この立地環境を生かす発想や、縦方向に展開させたり、横方向にもエリア分けをして多様な空間を取り入れる工夫は、どの園にとっても参考になるのではないでしょうか?

もし「うちの園庭の立地環境は〇〇だから…」と難しさや残念に思われているようでしたら、是非、「逆に生かして、うちの園ならではの面白い園庭にしてみよう!」と発想を変えてみていただければと思います。^^

(悩まれていたらいつでも気軽に石田までご連絡ください。お話する中で色んなアイディアが先生方自身から出るかと思います)

園庭環境づくり(園庭そだて)は、自由で本当に楽しいので、ぜひ貴園でも先生方、子どもたち、保護者さんたちと共に楽しんでくださいね~。

ユーカリ福祉会 中野みなみ保育園の園庭や活動の様子は、園HPやFacebook「園庭・地域環境での保育 交流グループ」でのご投稿でもご覧いただけます。→ 園HP https://yukarifukushikai.or.jp/nakanominami/ 、 FBグループ https://www.facebook.com/groups/ecec.outdoor

園庭研究所 石田佳織

※ 園内研修や団体研修、園内研究支援など、いつでもお受けしています。ご希望の内容や方法に沿って構成いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

園庭研究所HP:https://enteiken.com/
これまでの園庭研ブログ記事(2012~2022):心と体と学びとはぐくむ園庭づくり